産経大阪杯がG1になった衝撃
2018/07/25
先日、2017年からG1の昇格したばかりの大阪杯が終わりました。古くはサンケイ大阪杯、そして産経大阪杯であったものが、全く違った競走となって大阪杯となりました。
今までも、G2レースとしてはG1レベルのサラブレッドが多数出走していたくらいですから、大阪杯がG1となったことに、違和感をあまり感じない人もいるのでしょう。
有力のサラブレッドが集まる訳は、このレースがもともとレースの優勝馬に春の天皇賞の優先出走権が、与えられていたこととこのレースに出走することで、出走ローテンションが春の天皇賞に適していることからでした。
しかし、このグレードの変更は個人的にはかなり違和感を感じました。まずは、G1レースをこんなにたくさん作っていいのかという違和感です。古くからの競馬ファンにはG1レースだけでなく、G2やG3のレースも増えていく一方で、戸惑いを感じているのではないでしょうか。
G1レースだけでもすでに20以上の競走があり、あまりなじみのないG1レースも増えてきています。時代の変化に適用した変更であると言われればそれまででしょうが、そのうちG1レースに、グレードを付けなければならないような事態になるのではないかと思います。
現に昔からあるG1の方が、同じG1でもグレードの高いG1と認識されているように感じます。
そして、それは同じG1レースでも賞金額の大きさも全く違うのですから、賞金額の違いによってG1レースに大きな格差が出来ていると感じるのは仕方ないでしょう。
今回の大阪杯の優勝賞金は1億2000万円ということですが、G1レースでの最高賞金であるジャパンカップや有馬記念の優勝賞金の、3億円と比べると半分以下です。この大阪杯の位置付けは、春の中距離路線の最強馬決定戦ということになっているようですが、それならばもう少し優勝賞金を多くしてもいいのではないでしょうか。
どうしようもないことですが、個人的にはG1レースは真に有力サラブレッドが集まり、素晴らしいレースを見せてくれるということに特化すれば、年間にすれば月に一度程度の12レース程度がいいのではないかと思います。
競馬の馬券も色々な高配当の出るような馬券がたくさん発売されることによってインフレ化していきましたが、レースのグレードもそれに合わせてインフレ化する必要はないと思います。
いいレースであれば、グレードアップしなくても売り上げも上がるでしょうし、たくさんの人の支持を受けるのではないでしょうか。